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ねたばれを含みます

BL・乙女関連中心にゲーム・漫画・小説などをねたばれしながらも語って分析して萌えるだけ。

UNICORN Jr.の曲について、というお話

前回はLAGRANGE POINT(以下、ラグポ)の曲についてちょこちょこ書きました。

今回は、MARGINAL#4(以下、マジ4)と、ラグポに続く、第三のユニット・UNICORN Jr.(以下、ユニコ)の曲について書こうと思います。

 

ラグポの後輩としてマジ4がデビューし、その後に出てくる後輩ユニットであるユニコの特徴はなんといっても「先輩ユニットの否定」だと思っています。

これはマジ4やラグポの存在を否定しているわけではなく、彼らが歌ってきた曲のテーマに対する「否定」を意味します。

 

ラグポがアダルト担当として台頭する以前から、そもそも「Rejet」という会社が目指すプロパガンダとして「繁殖・繁栄」があります。岩崎大介氏による過激な歌詞も、突き詰めていくとつまり「子を成す」という結論が待っています。

運命に引き裂かれ別れることになろうが、飽きて過ぎ去っていくことになろうが、それでも「子を成す」行為自体は「悪」ではありませんでした。

 

それを「否定」したのがユニコです。

ユニコーンの名を冠するこのユニットは「純潔」であることを否定しません。

もっと言えば「繋がる必要はあるのか」とさえ言います。マジ4やラグポの積み重ねてきた、時に性的な色を多分に含んだそれらについて、彼らはあっさりと否定します。

そして、マジ4やラグポのような「繰り返す」価値観よりも「生きたら死ぬのだ」という刹那的な価値観を押し出した構成になっているように思います。

 

UNICORN Jr.は「否定」によって「救済」を成しえるといえるのではないでしょうか。

 

では、CD毎にお話しを。

ちなみに曲構成としては3人ユニットですべての曲を今のところ3人で歌っています。

 

1st『PANDORA BOX』

ユニコデビュー曲になりますこちらのCDですが、一曲目で「身体から始まる」・二曲目で「性愛を介在しない絶対的な愛」・三曲目で「そこまでやったのに違ってた」・四曲目でまさかの「セックス全否定」などというとんでもない構成で我々を打ちのめしてきました。

さらに、一曲目の『PANDORA BOX』では「HAPPY≠Together」という文脈を用いてきます。「一緒にいるから幸せ、ではない」という恋愛の一般的価値観の否定。ここが一番衝撃的でした。ユニコのカラーはピンクなのにそんなことを言い出すだなんて。

二曲目は曲の視点がペットの猫です。猫からご主人様への絶対的な、けれども性愛の介在しない、愛です。性愛があればそれだけで愛ではない、というこちらも否定。

三曲目に至っては「体験したもの」が「想像していたのと違う」という否定。

四曲目が印象深く、導入部分で「赤ん坊の声」がします。「赤ん坊の声」などという生に満ちた、まさに繁殖のプロセスを冒頭に持っておきながら、逆説的にこれを否定する手法をとります。

デビュー時点からこんなにも鬱屈した価値観を押し出したCDを出すなんて……と本当に驚きました。

見た目はピンク色でかわいらしいユニットですが、聴けば印象が変わるのではないでしぃうか。

是非、ご視聴くださいませ。

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2nd『アフターバーナー

さて、1stで色々なものを「否定」した彼ら。2ndでは1stの自分たちをも「否定」するという二律背反。最高ですね。

2ndの主題は「愛を戦意喪失(うしなわ)ないように I'm gonna take your hands」「世界中で一番、求愛(もと)めてるから!!!」に集約されるかと思います。

 上記の歌詞はアフターバーナーで歌われるものですが、『Mr,8』では、1stの『ワガハイ~』を受けての「忠犬ハチ公」がテーマになっています。つまり、最後まで性愛を介在しない愛を貫く存在としての一曲。

3曲目の『Uncrowned』は1stの3曲目を巻き戻した曲と考えてもいいのではないでしょうか。

そして4曲目『ストレンジャー』。こちらも1stの4曲目『Q』を否定するかのような構成の上に、歌詞でダイレクトに「愛はないぜ」と言ってよこす強心臓。それをせせら笑うことで否定するという多重構造。ユニコーンJr.がどこまでもレジスタンスであろうとする姿勢が本当にすごいんですが、メロが良すぎて最近までそんなことを考える余裕もありませんでした。

ジャケットもパンクロック系でとてもかわいくてかっこいいので試聴でチェックしてみてくださいね。

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 3rd『F.A』

『F.A』はこのタイトル自体に複数の意味が重ねられた秀逸な曲に仕上がっています。岩崎氏の通常のルビ芸ではなく、イニシャルによって文字列を想起させる役割を果たし、一曲のうちに「堕天使」「最終回答」の意味を重ねます。

このうち「堕天使」という概念は、純潔たるユニコーンをいただく彼らに置いて相反する要素です。だがしかし、彼らはまたも「否定」によりそれを「肯定」します。「このセカイで絶対的な確信なんかないだろう?」と、メインテーマとして語り掛けるためにこの手法をとるのかと思うと、ピタゴラスプロダクションは本当に恐ろしいですね。

2曲目の『Unlimited Saga』は1曲目を受け、歌詞の中でさらに決定的なフレーズへと昇華します。すなわち「総否定」と「全肯定」を自らで規定し、また、変化を良しとします。

『in my youth』はなんと歌詞の中に先輩アイドルのキラ・アトムを招き入れるという暴挙の上で、彼らは初めて「恋」を歌いました。三度目の春、という、別れの予感を「否定しようとする」文法によって甘酸っぱいきらきらを演出します。

ラストの4曲目『ヒトカケラ』に関しては、こちら、今までユニコは「輪廻」的な繰り返しをあまり使わなかったのですが(ストレンジャーなんかだと継承の意味が強いので)、ここにきて『F.A』の世界観とつながるのではないか、と思います。どんな未来も受けて立つ覚悟こそがこのCDにおける『F.A』、ファイナルアンサー、なのではないでしょうか?

彼らの素晴らしいコンセプトの曲たちを是非、試聴だけでもお願いします。

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さてさて。ユニコは3枚のCDが発売され、そこからBESTアルバムも発売されています。

 

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・アルト・テルマver

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・アルト・テルマver

 

 

 

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・アルトver

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・アルトver

 

 

 

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・テルマver

UNICORN Jr. THE BEST 「UNIMATE」 ツバサ・テルマver

 

 ま~~~可愛い!

ところでユニコはテルマくんのスカートルックがなかなかに見どころだと思います。キリシマ先生のデザインの秀逸さもさることながら、バランスがとてもいいのでそんなところも是非チェックして頂きたいなあ~と思います。