ねたばれを含みます

BL・乙女関連中心にゲーム・漫画・小説などをねたばれしながらも語って分析して萌えるだけ。

LAGRANGE POINTの曲について、というお話

前回はMARGINAL#4(以下、マジ4)のCDについて記事を書きました。

今回はそんな4人の先輩として、また、二次元アイドル界に置いて珍しい「TOP of TOP」のアイドルとして君臨する、LAGRANGE POINT(以下、ラグポ)の楽曲についてを書きたいと思います。

 

さて、ここで「TOP of TOP」というのは? と思われた方もいらっしゃると思います。

しかし、あえてここで強く、念を押しておきますが、ラグポの二人。

つまり、牧島シャイ―――帰国子女のスーパー眉目秀麗・月の王子―――と、緋室キラ―――頼りがいのあるフランク兄貴肌・太陽の王子―――は、マジ4コンテンツに登場する以前からすでに「成功しているアイドル」として設定されています。

通常はアイドルの成長譚としてストーリーが進行するわけですがラグポはそれを必要としません。担当声優である豊永氏と大河氏がイベントで「海外ではすでに20枚くらいCD出してるから~」と(冗談ではありますが)発言したこと、また、ドラマCDのピタゴラスプロダクション創立の記念パーティにおいて、開会の言葉と閉会の言葉を担当した点でも分かる通り、彼らはあの世界の中で名実ともにトップアイドルなのです。

 

そんな彼らのメインテーマは「太陽(あさ)から月(ばん)まで」によるところの「永遠」「生と死」といったところにあると感じます。

 

まずはCDごとにお話をば。

ちなみにラグポは二人ユニットなので全部デュエットです。

 

1st『カタストロフィ』

すでに売れっ子アイドルのラグポ先輩の「1st」というのもおかしな話ですが、ひとまずこちらの世界で発売された中では「1st」になります。

カタストロフィの曲としてのテーマはロミオとジュリエット。ちなみに、こちらからラグポのファンのことを呼称する「ラグジュリエット」が派生しました。

CD全体として「輪廻的永遠」の時間が流れます。

すなわち、カタストロフィで引き裂かれ、1/fの揺らぎで自然消滅し、Massage Bottleで予見した別れ、最後にDear Princess―――何度の別離を繰り返しても引き合う運命を知る―――という構成です。

CDが発売してFULLで聴いた時、マジ4の楽曲に感じたのとは違う鳥肌を感じましたので、皆さま試聴だけでも是非、お試しください。

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2nd『BLACK SWAN』

次は通称ブラスワの『BLACK SWAN』。ご存知、白鳥の湖と、オペラ座の怪人の混じったテーマです。

こちらは何としてもBLACK SWAN→Never Sorrow→イチカバチカ→Goodbye残響(Echoes)!!!!をリストにしてから順番に、かつ、リピート設定にして聴いていただきたい。

ブラスワのテーマのひとつである白鳥の湖なのですが、これは「乙女が、王子様の到来まで永遠に乙女でいるため」の手段としての「白鳥の湖」だと思います。

そして、そのテーマを「迎えに来た王子」としてひとつひとつ、壊していく。さらには「離別の予感」すら隠さない。

そしてついには彼らが「太陽(あさ)から月(ばん)まで」とうたっているように―――という構成になっています。

余談ですが2曲目のNever Sorrowは英語パートがあり、なかなかの見せ場ですが、キラ君は英語が苦手なので、帰国子女であるシャイ君に滅茶苦茶レッスンされていた、という裏話があります。

FULL音源はPV版より音が増えていますので、もし試聴だけで足りなくなりましたら是非聴き比べてくださいね。

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3rd『愛、独裁-SAMURAI-』

ピタドル追いかけてない友人に一番受けがいいのがこちら。通称、愛独裁。

キリシマ先生発案による和風ロック。身内では勝手にRejet作品ヴァンキチのテーマソングになっております。

さてこのCDは先の2枚を受け、くっついて浮気してやっぱり元鞘しながら、最後は死別していく―――という世界観を繰り出します。そう、彼らは「太陽と月」として「生と死」つまり「揺りかごから墓場まで」をも体現するアイドルなのです。

ミクロとしての「太陽と月」は「くっついて別れる」でも「また元鞘に収まる」の繰り返し的な部分ですし、マクロとしての「太陽と月」はひとの一生のメタファでもあるのです。

という話を一生懸命してもあまり伝わらないですが、曲はとてもかっこいいのでまずは聴いてみてください。

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さて、ここまでの曲はラグポのBESTアルバムである『Lagjuliet』に収録されております。3パターン揃ってたのでぺたり。我々、ラグジュリエットって呼ばれてますけど彼らがロミオとすると私たちは永遠に結ばれることはないんですよね。

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(シャイ・キラver)

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(シャイ・キラver)

 

 

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(シャイver)

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(シャイver)

 

 

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(キラver)

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet」(キラver)

 

 

4th『Beautiful Phantom』

ラグポの二人にはこのタイミング(実際はBESTアルバム発売直前あたり)で、ユニコーンJrが後輩に加わっています。そんなタイミングのこちらの曲は、ブラスワでテーマの一部となっていたオペラ座の怪人をフューチャーし直したものと思います。実際、ブラスワではシャンデリアの演出のみに留まっていました。ただし、こちらは仮面と、亡霊といった点のみでしょうか。どちらかと言えば死神的なイメージです。

死神的ではありますが、オペラ座の怪人のファントムのように「貴女をそっと見守っている」存在でしょう。そして、死神的故にこの時間軸は「貴女の死の間際」なのだと思います。

そんなメインタイトルからのレッドブザービート・愛のファタモルガーナという流れはラグポならではのアダルティックなテイストに溢れます。

そしてラストの今はGoodNightこそが、一曲目が「死の間際」だったことを語ります。

個人的にはレッドブザービートがとても好きなのですが、本当にアダルトなので、みなさま試聴して頂き、是非彼らの年齢を確かめて頂きたいなと思います。

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5th『愛という言葉を憎む日々が永久に続いてもオレを赦してくれ』

タイトルがとても長いことでお馴染み、通称、愛赦(あいゆる)です。

このCDは曲の前にまずシャイ君が胸元見せるのスーパーレアなんですが、キラ君の説得により少し露出してくれたというエピソードがあります。最高ですね。鎖骨!鎖骨!

楽曲としてはこちら、『離別』をテーマとしています。

そして離別とはつまり、ラグジュリである我々が「アイドルである彼らから心変わりをしたら」というところのテーマでもあります。そしてラグポのアンサーは「去って行ったとしても、戻ってきたのならきっと受け入れる」「会えるまで待っててやるよ」というもの。

あまりにも圧倒的にアイドル……と感嘆しました。本当に。

ひとまずは表題の歌い上げっぷり、是非、試聴でお確かめくださいませ。番宣も大変そうでした(笑)。

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6th『PRISONER』

さて、あいゆるから受けてこちらでは「君に囚われている」を前面に押し出してきます。そう、ラグポの二人は「みんなのものとしてのアイドル」であり、けれど「貴女のものとしてのLAGRANGE POINT」でもあるわけですね。

そしてそれをたっぷりと歌い上げるLast Chanceは、「他の誰でもなく自分を選べ」とラグポが迫ってきます。アイドル戦国時代において、圧倒的に自分を見ろと言ってきます。

言ってきた割りに3曲目で「つなぎとめておけない」ところを強調し、4曲目では我々に語り掛けます。「思い込めばいいのだ」と。

アイドルが偶像だからこそ許される文脈です。つまり、1曲目ではラグポ側が「囚人」であったのに、最後は我々側こそが「妄想に囚われている」というロジックです。そして、彼らはそれを否定しません。素敵な夢を見せてくれるのです。

 さて、ラグポのことが少しは分かってきたでしょうか? 例の通りに試聴、ご用意がありますよ。

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さて、ここまでの曲はラグポのBESTアルバムである『LagjulietⅡ』に収録されております。

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 シャイ・キラver

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 シャイ・キラver

 

 

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 シャイver

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 シャイver

 

 

 

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 キラver

LAGRANGE POINT THE BEST 「Lagjuliet II」 キラver

 

 

こまごましたお話で書きたいことがまだありますが、ひとまずこれにて。マジ4ちゃんの過去が出たら少し書き足すかもしれません。